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ブット暗殺の陰に

ワシがちょうどインドへ到着したその日、隣国のパキスタンでブット元大統領が
暗殺された。わが国ではどの程度まで報道されていたか、不在だったワシには
知る術もないが、かつて同一国だったインドでは大騒ぎになっていた。
現ムシャラフ政権は軍事クーデタで成立した。背景には、イランのホメイニ師に
端を発する『回教復古運動』の流れがあり、アフガニスタンのタリバンを支えて
いたのは、パキスタンの武力供与だった。
ブット女史とその陣営は、中国の軍事力を後ろ楯にして、インドとの緊張関係を
保ちつつ、政治面では民主化=反イスラム化政策を進めていた。ただしこれは
冷戦崩壊後の価値観変動に応じたもので、西側諸国が懐く民主主義のイメージ
とは違い、世俗化(=神権からの離脱)であって、言うなればサダム・フセインが
目指していた政治に近いといってよい。実際、ブットが権力の座にいた当時、
「彼女はファシストだ」
と非難する声も少なくなかった。薔薇の如き美貌は、辣腕の刺を備えていた。

以上は事実。以下はあくまでワシの憶測であることを断っておく。
暗殺事件の数日後、ブットの息子氏は記者会見で開口一番、こう言い切った。
「My mother also said, “Democracy is best!”」
ワシはこのスピーチを聞いて、(あー、やっぱねー)と思った。
事件の背後構造を『民主化 VS 反民主化』の図式に納め入れようとしている。
つまり、合衆国がイラクやアフガンを攻撃した時と同じ思考の枠組みに、世論を
誘導しようとしているのだ。
<反ブット派=ムシャラフ政権=イスラム過激派=アルカイダ>
母君を殺された悲嘆と苦痛は、部外者が四の五の言える事柄では到底ない。
だが期せずして、わざわざ危険を冒してまで帰国する決意を彼の母親に促した
黒幕の存在を、図らずも匂わせる結果となった。

ムシャラフにとって、ブットは、目障りでも死なれちゃ困る存在だ。
「神を蔑ろにする独裁者から祖国を救った」
これが現クーデタ政権にとって唯一の正当性なのである。
いわんや、テロによる殺害であればアメリカの軍事介入に口実を与えてしまう。
そんな自分で自分の首を絞めるようなことをするわけがない。

ブット暗殺の陰にアメリカあり。
くどいようだけど、憶測だよ、あくまでも憶測ね。
えーと、その国に安全保障を依存してる国がいたっけな。どこだっけ・・・あ?

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コメント

あーやっぱり。ね。
民主主義のためなら多少の犠牲は仕方ない。ですか…。
「犠牲がなかったら成り立たない教え」に大統領が宣誓する国も、恐いですね。
お上に従っていれば、それなりに平穏無事に過ごして来られた歴史ゆえか、そういう国に大人しくしていれば守ってもらえると信じて疑わない国民性も情けないですが。

暗殺の翌日、ワシはインド国内線でデリーからナグプールへ
飛んだわけですが、空港のボディー・チェックは当然のこと
ながら厳しかったですよぉ。
インド仏教僧侶の格好をした謎の黄色人種・・・。
やっぱ充分「不審人物」っすね。たはは。

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