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さらば物ノ怪

細木数子のレギュラー番組が、三月いっぱいで打ち切られるそうな。テレビという
近代に於ける仮想共同体のなかで、かつては現実の共同体内部に生息していた
“近所の口うるさいオバサン” の役割を演じてきた細木も、その露出過剰ゆえに
飽きられたのだろう。平成に現れた「異形の昭和」も賞味期限が切れたか。
細木について、好き嫌いで論じる声は多く耳にしたが、宗教学の立場から解剖を
試みた知見は少なかったように思う。学者のプライドがそれを許さなかったのか、
或いは、細木に関心を持つタイプの「市民」には一種の学者アレルギーがあって
専門家の分析を嫌悪する空気が強かったからではないか。
(お坊さんがテレビで有名な細木先生の悪口を言ってるぅ、なんかヤダ~)
たかが葬式坊主のワシでさえ、何度もそういう白い目で見られた。同様の経験は
サリン事件を起こす前のオウム真理教を批判した時にも味わった。
(お坊さんのくせにテレビで有名な教祖の悪口言ってるぅ、なんかヤダ~)
衆愚、といえばそれっきりだが、テレビで有名になれば、物ノ怪も「神」になる。

さて、細木数子は一応、六星占術なる “技” を武器にしているが、それを誰よりも
本人が信じていないことは、例の断言口調を聞けば容易に気付く。
共同体崩壊に伴う帰属意識の揺らぎに応じ、気の強いオバサンが眉唾な占いを
口実に答えを出してくれる、という “芸” であった。
伝統的に見れば細木の立ち位置は『市井の拝み屋』に当たる。かつて日本では
僧侶や神官など正規の宗教家とは別に、世俗社会で生業を持ちながら副業的に
呪術を請け負う拝み屋がいた。「狐や蛇などの憑き物(=ストレス障害)」に対し、
御祓いや祈祷を施して、同時に “カウンセリングもどき” も行なっていた。

「あ、それ当たってる。凄い。先生、そんなことまで分かるんですか?」
細木の番組で台本通りに驚いてみせた芸能人達のコメントは『占術』なるものの
馬鹿げた仕組みをいみじくも物語っていた。
それは当たっている、ということは、それ以外はハズレている、ということである。
占いとは、占われる側がみずから進んで『近似値回答』を探すものなのだ。

ハズした占いが圧倒的に多い事実について、細木数子は、
「悪い結果だったら、占いなんてハズレたほうが幸せに決まってるじゃないの」
と答えている。これで通るなら、何を言ってもOKではないか。

「あたしの(六星占術)はね、宗教じゃない。絶対に違う」
・・・信用しろというほうが無理である。

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コメント

ついに終わりますか。あ~よかった!
ついでに江原のイカサマも終わらせて欲しいな。
細木のおばさんは所詮『占い』だから当たらないことも想定内。遊びに近いノリで受け流せる。
でも江原は『霊視』とか言って人を脅し惑わせる。あの慇懃無礼な生温かい物腰も詐欺師そのもの。
細木も江原も「拝み屋」以外の何者でもない。
早く飽きられて消えて欲しい!
それにしても世の中を攪乱したくせになんのお咎めなしなんて…

細木は「アンタ、地獄へ落とす」とか自分が神にでも成り代わったかのような恫喝を口にしたけど、逆にそのぶん、ネタバレというか、幼稚さ(それも本人の責任逃れ的計略だったんだろうけど)があったよね。江原が悪質なのは、「貴方の亡くなったお父さんの霊がどーのこーの」と、相手の痛い所を、しかも自分には発言責任が無いこと(霊が言ってる?から)を担保した上で、恫喝する点なんだ。まぁ、どっちもどっちだけどね。細木を温泉ヤクザの姐さんとするなら、江原は電話詐欺師ってとこだな。

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