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味修羅ん

ローマ字で書けば東京築地の老舗と同じになる日本料理屋が、ニュー・デリーと
カトマンドゥにある。外人さんにゃ日本語の店名ロゴは読めないし、老舗のほうは
日本人でも滅多に行けない高級料亭だから、異境の地で和食に飢えた同胞なら
うっかり釣られて暖簾をくぐる、とでも踏んだのだろうか。これがNYやロンドンの
街中であれば、“日本通” のインテリ白人あたりにすぐバレるだろうが、なにしろ
インドとネパールである。まず客自身が店に入る前からカルチャー・ショックやら
乞食の集団攻撃やら下痢やらなんやらで、正常な判断力が低下している。
だから、フェイクで通用する。
ちなみにその店のイニシャルは「T」。東京築地の名店は最初の一文字が漢字で
次に平仮名二文字の、計三文字。なんちゃって、のほうは平仮名で三文字。
かなりあざとい。フェイクの経営者は日本人だから、確信犯だろう。

南天竺超激辛カレーの日々に正直食傷していたワシは、十数年来の友人と共に
“なんちゃって” の暖簾をくぐった。以前も何度か訪れたことはあるが、たいがい
ヒマラヤで高山病に罹ったりして健康を害していた時だったので、和(風)食との
再会を単純に喜んでいた。今回は浅はかにも、味わおうとしてしまった。
注文したのは、幕ノ内弁当。インドの友人も同じ物を頼んだ。
(・・・なんじゃこりゃ)
首都のデリーゆえ物価は高い。それにしても、値段にそぐわぬ出来損ないだ。
日本円でざっと1500円。インドの公務員平均月収の、約1/8強。続けて一週間
喰ったら、すってんてんになる計算だ。それで、この味かあ?

つい先日までナグプールの「元不可触民」仏教徒達の極貧生活を目の当たりに
していたワシは、彼らに対し、申し訳ない気持ちで一杯になった。
食傷、などと言ったが、彼ら仏教徒はこのワシに供養のカレーを食べさせるため、
家族の誰かが一食抜いていたのだ。

デリーの友人は、店のテーブルに置いてあった七味唐辛子を、フェイク幕ノ内の
白い御飯が真っ赤に染まるほどぶっかけて、こう言った。
「うんうん、イケるイケる。七味って、インド人の口にも合うね」
・・・ “のりたま” じゃねえって!

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コメント

三ツ星だかなんだか知らないが、グルメって超悪趣味な性癖よね。
プロの腕前を私的に賛美するのはよしとしても、それをランク付けして発表するっていうのが傲慢極まりない。
そんな権利、どおして「おフランス」のミシュランに与えられてんの?ほっとけ!何を旨いと感じようが、人の勝手でしょうが。(もともとはタダのガイドブックだったらしいじゃないか)
誰かのために一食抜かすことの気高さに比べたら、人の作った料理に能書きたれることのなんとお下劣なことか。
それにしても、海外の「なんちゃって日本食」はおもしろそう。
インド人も、日本の「なんちゃってインド料理」を見て、やっぱり苦笑いしてるんでしょうね。

食べ物屋くらい他人の格付けに頼らず自分で決めたいですよね。
勘で入った店が、当たり!なときは嬉しいし、外れも楽しいし。
あ~ 東京のトンカツが恋しい!
分厚くてふっくらジューシーのお肉、たっぷり山なすキャベツ。。

すみません。折角、インドから世界の食事情を考察いただきましたのに。

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