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東京大空襲

皇居を中心とした円の周辺、つまり下町付近や郊外をまず攻撃して炎の壁を
つくり、市民の退路を断ってから、円の内部を真っ赤な舌で舐め尽くすように
焼き払った。木と紙で建てられた巣に住む “類人猿” を駆除するのに高価な
爆弾は軍事費の無駄、と日本人殺戮用に開発された、低コストの『焼夷弾』。
「黄色い猿を如何に効率よく殺し且つ戦争継続の意志を萎えさせるか」
そのために米軍は、基地内に日本家屋を模した木造建築の市街まで造って
実験を重ね、マグネシウムの発火を応用した新兵器:焼夷弾を生み出した。
これなら火薬の材料費が浮く、と大統領閣下も喜んだ。

効果最優先と倫理軽視こそがアメリカニズムの基本であり、戦争とは国家の
経済活動の一種にほかならないから、投下される弾数も緻密に計算された。
三十六万一千八百五十五発。これを毎秒四十五発、二時間十五分のあいだ
投下すれば、猿の都は地上から消滅する。
また、猿どもが生意気に「陸軍記念日」と呼んでホリデイにしている三月十日
前夜から実行すれば恐怖感も倍増する。都合のいいことにその時期は春の
突風が吹くから、効率良く炎が回って作戦の成果は絶大となる。
野蛮な異教徒を屈伏させるには相手の祝祭にちなんで蹂躙するのが効果的、
という嗜虐的発想は、一神教文化の特徴でもある。
敗戦後、A級戦犯が起訴されたのは四月二十九日の昭和天皇誕生日であり、
東條英機元首相らが処刑されたのは、平成天皇(当時は皇太子)の誕生日に
当たる十二月二十三日だった。

「けど、戦争始めたのは日本なんだしぃ~」
それを聞いて喜ぶのは、アメリカの戦争支持者だけである。
当時、中国戦の長期化が国家経営そのものを危うくしていた状況で、新たに
戦争相手を増やすことは、まともな政治感覚では考えもつかないことだ。
日本は、そこまで追い詰められていたのである。執拗な経済封鎖と石油禁輸、
国家規模を幕末レベルにまで戻せ!、というアメリカ側の要求(ハル・ノート)
により、勝ち目がなくても戦わざる得ない状況に置かれてしまった。
それに加えて、“話せば分かる” を美徳とする御国柄から、機先を制して攻撃
すれば米英もわが国の言い分に耳を貸してくれるだろう、といった甘い読みも
あった。実はそれ自体、合衆国によって周到に準備された計略だったのだが。

ハル・ノートが日本へ突きつけられたのは十一月二十三日。
戦後日本で言う「勤労感謝の日」は、戦前戦中は『新嘗祭』と呼ばれる神道の
祭日であった。なにもかもが、計画ずくだったのである。

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コメント

昔、見合いをしたとき、お相手に誕生日を聞かれた時のこと。
私は「東京大空襲の始まった日です」と答えた。お相手には悪かったが、気に入られたくなかったのでワザと変人を装ったのです。しかし、意に反して「おおっ、東京大空襲を知っている女性は初めてです!」と、逆に気に入られてしまった。どうもクイズマニアのようでした。

くだらない思い出話はともかく、因縁の日が誕生日なので、何かと気になっていました。
世間じゃ「戦争はいけない」「もう二度と繰り返してほしくない」等々、至極真っ当な感想が述べられる反面、「だから日本は間違っていた」という自虐パターンに帰結するのが一般化してしまいました。まさしくアメリカの思う壺。
戦後、アメリカがもたらした「豊かな食」「便利な生活」「気楽な核家族」は、それぞれ「食品添加物の蔓延と自給率低下」「環境破壊と地域格差拡大」「家族の崩壊」という深刻な事態を引き起こす素地となりました。

月曜にTBSで放送された仲村トオル主演のドラマは良く出来てたと思いました。東京大空襲のまさにその日、現場に駆け付け、記録撮影をした石川氏の物語。敗戦後、証拠隠滅を図るGHQから写真の提出を求められても、戦犯の訴追覚悟で頑として拒んだサムライ。さて、ドキュメンタリー部分で進行係の筑紫哲也は、遺族の三姉妹が「平成元年に亡くなった父は、昭和天皇の御不例がニュースで流れると、病院のベッドの上できちんと正座してそれを聞いてました」と語った時、完全にスルーしてました。昭和の日本人の精神を象徴する重要なエピソードだったのにねえ。

>完全にスルー
ムカつく!国賊め!
せっかくいいドラマ作ったのに、なんでこんなヤツが進行役?
やってることがチグハグだよTBS!

結局「日本だけが悪い」史観がはびこったお陰で、その後のアメリカさんの悪逆非道が説明つかなくて放置していったんですよねー。殺戮を計算しつくした大都市爆撃、原爆投下、そしてソ連の条約違反に基づく終戦前後の侵略と北方領土の略奪、シベリア抑留…これらに抗議しない政府って…。
東京大空襲の特集ドラマは来週、日本テレビでも放映されますが、その説明文を見てビックリ!「強制連行された朝鮮人青年と日本人看護士の悲恋」だそうで「徹底的に史実を追求」だそうで…。史実を追求して、ありもしない「強制連行」が出てくるわけが無く、噴飯モノです。本当に正しい歴史と日本人の心をキチンと後世に伝えたいと心から思う、今日この頃です。

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