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聖火を継ぐ者

北京五輪の開会式に向けて世界を巡る『オリンピック聖火』が
各地で反対派の妨害に遭っているのは周知の通り。
西欧諸国ではチベット人権抑圧問題への抗議として、仏教徒
でない人たちまでもが、行動を起こしている。
とはいえ、西側メディアは五輪後の中国経済市場への配慮か、
妨害活動をする人々の昂奮ぶりや、一見すると過剰にも映る
振る舞いだけをクローズ・アップしているように思える。
これでは、新華社通信の捏造報道と大差ないのではないか。

例えば『チベット蜂起』の映像で、なにやら発煙筒らしきものを
投擲する青年の姿が繰り返し流されているが、あれがチベット
民族に扮した中国人工作員でない、と誰が言えよう。
新華社が報じるように組織的暴動であれば、なんで撮影者の
前(しかもジャストな構図)でだけ、投げられたのだろうか。

ダライ・ラマ法王猊下の御言葉として、
「北京オリンピックをボイコットすべきではない」
「聖火リレーは妨害すべきではない」
との公式発表がなされている以上、このワシも、仏門の末席を
汚す者として、猊下の大御心を拝戴したいと思う。
法王はインドへ亡命した翌年、中国人のために祈りを捧げた。
「彼らが善と悪を見分ける智恵の目を得られますように。そして
彼らが、友好と愛の栄光の中に留まることができますように」

この大慈悲心をいただけば、たしかにボイコットや聖火妨害が
法王猊下の御心に沿わないことは、明白である。

だけどよ、妨害でもしなきゃ、世間の関心がチベット問題に向く
ことなんか、今までほとんど無かったじゃねえかっ!
去る三月十四日『ラサ蜂起』以前には、「チベット」と口にしても、
振り向くのはせいぜい “オカルト・マニア” ぐらいだった。
繰り言を云っても詮ないが、上に引いた法王若き日のお祈りを
改めて拝読すると、情けない気持ちで一杯になる。

利権まみれのIOCが灯したのは、聖なる火ではない。
本当の聖火は、チベット人の心に燃え続ける信仰の炎である。

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仏教・宗教全般」カテゴリの記事

コメント

今日はお釈迦様のお誕生日でした。(新暦ですが)
このチベット問題を、お釈迦様はどのようにご覧になっているでしょうね?
一昨日、実家近くのスーパーの前に、花が雪だるまのようにどっさり生けてあり、一見、造花売り場かと思ってよく見たら、全て生花でした。
ふと気づいたら、ろうそくが一対灯してあり、香炉が置いてある。
そう、祭壇だったのです、花祭りの。
きょうび、クリスマスばかり騒ぎ立てるわが国に於いて、花祭りの祭壇を設えるスーパーなんてイカすじゃん。経営者エラいぞ。
おっと、変な仏教系新興宗教団体じゃないだろうな。
しかし、こうやっていちいち深読みしなきゃならないのも、そもそもは日本の宗教的無知と無関心ぶりが原因。悲しいことだ!

聖火リレーって、もともとベルリンオリンピックの時に、ナチスドイツが電撃作戦のロケハンのために始めたって、本当なんでしょうかね?
ところで長野での聖火リレー。出発式が、善光寺さんだそうです。なんと言う皮肉…。

聖火リレーの報道を見るたびに悲しくさせられます。
ふと思ったんですが、日本で昔から散々取り沙汰されてきた「人権」という言葉を漢訳するとなんという言葉になるんでしょうか?
彼の国の声明を聞く限り、そこに含まれる「人権」とは字面が同じでも違う言葉に感じられてならないんですが。

余計な蘊蓄かも知れませんが、『人権』という思想は西欧社会でプロテスタント運動が興起した後に考え出された新しい人工概念であり、もともとこの世に存在しなかったものです。だからこそ、ブッダやイエスやムハマドは、それぞれ異口同音に「自由・平等・友愛」を説いたわけです。
さて人権は、英語で「human rights」。本来その意味するところは、
『神によって “義” とせられたること』
であります。つまりプロテスタント信仰の枠内において、「天賦の人権」という思想が成立したわけです。この “義” と翻訳すべきrightsに権利の “権” を当ててしまったのは、他の日本語における権の用途を考えると、必ずしも適切だったとは言いにくいですね。
話が少々脱線しましたが、この西欧製人工概念を中華思想の信奉者がマトモに取り合うわけがありません。まして毛沢東主義では神の存在を認めませんから、なおさらのことです。
ですから、いくら欧米が人権問題で中国を非難しても、連中の耳には「時代後れで非科学的な野蛮思想」としか聞こえないと思います。とはいえ、見猿聞か猿言わ猿を決め込む日本政府よりはずっとマシ。外圧にはなってるはずですからね。

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