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非暴力ということ

ベテラン漫画家:小林よしのり氏が責任編集を勤める季刊誌
『わしズム』vol.27、2008夏号は、示唆に溢れて必読だ。
表紙に「ダライ・ラマ14世に異議あり」と大きく掲げ、巻頭言の
“天籟” では、誰しもが持つであろうダライ・ラマ法王に対する
疑問点を、率直かつ的確に提示している。
「聖火ランナーの妨害ごときが暴力なら、デモもストも暴力と
されかねない」
同感。法王が妨害行為を諫めたのは事実。 だがそれは中国
に残虐を重ねる口実を与えないための御言葉であったろう。
しかし、米国を筆頭に、国際政治が中国経済のうま味に幻惑
され正邪の判断を放棄している現在、国際世論の良心に期待
するのは、美しくはあるが、現実的でない。

「仏教における “空性” は虚無ではないはずです(中略)暴力
も人間の属性であることを認めた上で、許される場合を考慮
すべきだと思います」
これは最重要課題だ。殺人を正当化する教義を持ったオウム
真理教に暗殺されかけた経験のある小林氏だからこそ、言う
資格がある。 無論、仏教は「Ahimgsaa(不殺生)」を第一番に
説く。問われているのは『自己犠牲』だ。オウムは、救済という
名目で数々の殺人を行なったが、サリン実行犯はみな解毒剤
を所持していたのである。自分だけは助かりたい、と。

インド東部の田舎に、ヴィクラマシーラという仏教遺跡がある。
13世紀初頭、イスラム軍による徹底した破壊と大殺戮によって
滅んだ、インド仏教「最後の法城」である。
真っ赤に焼けただれた石造りの寺院跡は、襲撃のすさまじさを
今に伝えている。・・・その前に立った時、考えた。

もし当時、ここに仏教徒として自分がいたら、どうしたろうか?
<逃げる。寝返る>
断末魔の悲鳴をあげる友を見捨て、かりに生き延びたとしても
一生、罪悪感に苛まれる。また、殺生を認めたことにもなる。
<武器を取って闘う>
運良く勝機を得たとしても、やはり殺生の罪に違いはない。

そのとき達した結論はこうだった。
<敵と刺し違えて、死ぬ>
殺生を許さず、みずからの罪も引き受ける方法は、これ以外に
考えつかなかった。・・・まったく愚かであるが。

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コメント

義を見てせざるは勇なきなり。
やられっばなしでいいのか?
確かに難しい問題。だが、難しいからといって放棄していいはずがない。
軍事力も経済力も増強して少数民族を支配し世界を黙らそうとする中国に、まるっきり無抵抗でいいのか?
「刺し違えて死ぬ」。正解かも知れない。愚かであることは必ずしも間違っているわけではない。

我々日本人はどうするべきか?
歴史と事実を正しく理解すること。
まず手始めにこれから始めよう。

>HIROMI様

同誌に収録された座談会の中で、文化人類学者の上田紀之氏が、日本仏教界の平均的なお坊さんの反応として、

日本人のお坊さんに世界で起きている差別や暴力の話をすると、「そんなことで怒るのは修行が足りない」とか「何があってもニコニコと心を平らかにして生きるのが仏教の修行です」とか言う人が多い

と紹介していますが、本当にそうなんですよ。その癖、エセ人権や偽善平和には、おメメうるうるで思考停止。もちろん全部が全部そんな奴ばかりではありませんがね。

お久しぶりです。

中国共産党は「五輪中に」チベットの人達を弾圧、虐殺したそうですよ。報道では140人とされていますが、実際チベット全土で数えれば400人以上が殺害されたと。ちなみにこのニュース、ネットでは見られましたが、テレビをつけても一切報道されてませんでした。日本のマスコミはやはり終わりなんでしょうかね。

中国の一般国民達は、中国共産党の情報操作によって「ダライラマ法王率いるチベット仏教は危険なカルト教団である。今回のチベット弾圧はカルト教団への制裁である」と思い込まされているようですし。おそらく人民解放軍の兵隊(幹部以外)もそれは同じことでしょう。

ここで「非暴力」をやめてしまったら、中国共産党政府の言う事が「真実である」と、弾圧している兵士や中国の国民は思うでしょう。そうなれば民族浄化に更に拍車がかかる…今までの惨状を見ると「何を今更」と思うでしょうが、チベットの人々の命がかかっているので、法王様も慎重にならざるを得ないのでは。

法王様が「敵と戦い自決せよ」と言えばきっとチベットの人々は喜んでそうするでしょう。でもそれは、法王様の望むところではないはずですしね。

ですから…チベットの人々を救う為には、やはり他国の人々の「力」と「良心」が必要なのでしょう。

しかし…今のままではチベットの人々を救う事ができないのも事実…。日本でももっと抗議活動を激しく行うべきではないでしょうか。遠い他国にも波及するくらいに。

間違えました(笑)

140名虐殺記事は誤報だったようです。ただ、チベットにて人民解放軍による、チベット人への銃撃があったことはどうやら事実のようです。

詳細はまだ分かっていないようですが。混乱しておりますね…( ̄▽ ̄;)

>蒼天様
こちらそこ、お久し振りです。
なにせ「敵」は諜報・情報戦略に秀でた中共ですから、まず何事も一旦は疑ってみる努力が要求されますね。かつては、東西対立構造の中でチベット寄りだった米国CIAも、このところどうも中国寄りになっているようです。Chinese moneyに合衆国政府が秋波を送ってますからね。ですから、チベット人(ただし中共に籠絡された自治州官僚は除く)とダライ・ラマ法王御自身及び亡命政府の公式発表以外は、眉毛がベトベトになるぐらい唾を付ける必要があります。日本のマスコミはもちろん、ね。
言うまでもなく『非暴力』は大前提です。宗教国家チベットにとっては、日本の護憲派が九条を崇めるのとはケタ違いに、深い信仰に根差した来世まで連なる国是なのです。では、ガンディーの非暴力運動と、現在のチベットがとっている姿勢は、どこが違うのか?それは、インド独立の父といわれるガンディー(実際にはアンベードカル博士によるところが大きかった)は、暴力以外のありとあらゆる手段を講じた、という点です。例えば大英帝国の非を白日に晒すため、アメリカの新聞記者を身近に同行させ密着取材を許し、国際世論を巻き込む方法をとりました。あの有名な『断食』も、みずからの息が掛かったインドの新聞に連日、実況速報を載せました。また時にガンディーは、暴力でないことを正当化の理由に、陰湿で卑劣な手口も、平然と用いました。このあたりの悪知恵が、チベット側にはまだ足りないようです。

お返事有難う御座います(o ̄∀ ̄)ノ

本当、情報の真偽については厳しい審美眼が必要ですね(´・ω・`)ショボーン

しかし…アメリカもアレですが、日本も媚中派政治家が多いですし。上層部の人間は、どこの国でもアテにならない…(ノ_-;)ハア…

そうですね。なんというか…チベットは純粋すぎるというか…いやガンディー様が純粋でないと言ってるのではないのですけれども(w;)

守るべきものを守る為には力も必要ですものね。

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