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平成彼岸哀話

麻生新首相が知らないわが国の現実をお教えしよう。

秋分の日、お彼岸のお中日の朝、檀家参りへ出掛けようと
したワシの目に、異様な光景が飛び込んで来た。
本堂の向拝(ごはい。正面階段)のところに、 大きな包みが
置かれている。なななんだ?怪訝な思いで近寄って見る。
それは、カーテン生地にくるまれて、四角いシルエットをした
物体であった。まままさか、殺人事件の箱入り死体?
万が一、刑事性が発生する場合も考え、念のため110番へ
通報。まもなく近所の派出所から、お巡さん到着。
「おはようございます、どうなさいました?」
見ての通りですよ。不法投棄か、あるいは過激カルト教団が
時限爆弾を仕掛けたか。
「うーん、和尚が相手なら、ありえなくもないですねえ」

お巡りさん、そっと包みに手をかける。
「いちおう用心ですから、後ろへ下がっててください」
若いながら頼もしい警察官。ワシが女だったら惚れるかも。
「黒くて大きな箱が、入っているようですね」
えぇぇ~。やっぱ事件絡みだったりするのかな、ヤダなー。
「下の方には引き出しがありますよ、中身は・・・」
貞子とか出て来んじゃねえの。
「あ、円筒形をして先に紐が付いた物が入ってます!」
こっえー、ダイナマイトかよおぉぉ!

「・・・いや、これなんですけど」
お巡りさんが取り出したのは、一本のロウソクだった。

カーテンで包まれた物体は、棄てられた仏壇であった。
お彼岸の中日に、寺の前へ仏壇を棄てる、かあ。よっぽどの
事情があったんだろうけど、なんか哀れだよなあ。
「おや、紙が挟まってますね」
油紙の茶封筒だった。陽に透かしてみると、千円札に便箋。
“引っ越しに持って行けません。これで供養して下さい”
もちろん嘘だろう。夜逃げかも知れない。

かつての日本人は、たとえどんなに貧しくとも、神棚や仏壇は
守り通して来た。これが今の日本の現実なんだよ、総理殿。

朝早くからご苦労さまでした。
バイクにまたがったお巡りさんは、急に何か思いついたように
振り向いて言った。
「あのう、本官にバチ当たったりとか、しないですよね?」

・・・くっくっく。 意味深に笑って答えない意地悪なワシでした。

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コメント

和尚様
中身も有ったんですか?位牌とか?
自分も海外に居てお彼岸やお盆になかなかお参りに替えれないので、仏壇とか気になってます。
毎日、観音様には般若心経あげていますが。

仏壇の不法投棄…あ、いやいやご供養のご依頼でしたね(笑)

>「うーん、和尚が相手なら、ありえなくもないですねえ」
の警察官の発言に思わず同意…いやいや失笑してしまいました(笑)

仏壇のあるお宅なら引越しの際にも仏壇は忘れず持っていく…と個人的には思っているのですが、最早これは一般常識ではないのでしょうかね。

>まねき猫様
位牌があれば、裏側に本名が刻まれているので個人を特定することも出来ますが、さすがにそれは無かったですね。ですが、かなり大きな仏壇であり、かつてその家にはそこそこの経済力があったことを思わせます。原則的に、古くなった仏壇は仏具商が引き取ってくれますから、そういったオープンな手続きを踏めないような逼迫した事情があったことは間違いないですね。


>蒼天様
事前に電話なり相談なりが一切なかったことを思えば、やはり法的には不法投棄の部類に入るでしょう。本心は、ただ棄てるに困った、と。
これが四十年程前なら、創価学会に宗旨変えしたためもともとあった仏壇や神棚を破却した、という可能性もありえますが。
なにしろ『折伏大行進』華やかなりし当時は、例えばバス停に立っているといきなり十数人に取り囲まれ、座談会と称する洗脳セミナーへ「拉致」され、折伏の十字砲火!・・・なんてことが珍しくなかったですし、甚だしきは、突如他人の家に上がり込んで仏壇や神棚を庭先に放り出し、火をつけて燃やす、なんて今では考えられないようなテロ行為をやっていましたからね。

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