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日蓮そば

二年ほど前、千葉にある日蓮上人ゆかりの地を訪ねた。
南無妙法蓮華経と南無阿弥陀仏は、いうなればライバル
みたいなものだが、『9.11』以後の時代を生きる人類には
信仰の相違にこだわる猶予などない。

親鸞ゆかりの地はもらさず巡り、インド仏教遺跡もすべて
巡拝した経験から、そこで生まれそこで死んでいく人々と
同じ空気を吸い同じ水を飲むことが百冊の本を読むより
確かな知識だ、との信念をワシは持つに至った。
千葉外房に着いてまず実感したことは、
「トロピカル♪」
であった。訪れた時期が初夏だったことも手伝って、陽光
ほがらかに照りつけ、海風は黒潮の息吹を運び、銀色に
きらめく水平線は、地球の丸さを知らしめていた。
こういう自然環境に育った日蓮さんのパーソナリティーを
考慮せずに、法華があ~だ念仏がこ~だ言うのはおかど
違い。チンケな宗派根性以外のなにものでもない。

「念仏無間、禅天魔、真言亡国、律国賊」(四箇格言)
南無阿弥陀仏を称えたら地獄へ堕ちる、座禅を組んだら
悪魔が取り憑く、弘法大師は国を滅ぼし、奈良のお寺は
大泥棒、といったような意味の、日蓮さんの主張。
その深意を解明するヒントに、意外なところで出会った。
道路沿いの、小さなお蕎麦屋さん。看板に、
『名物 日蓮そば』
四箇格言のイメージから、濃厚超激辛スープにトッピング
てんこ盛り、を想像していたが、出てきたのはごく普通の
山菜ソバだった。あっさりすっきりヘルシー系。
もちろん、このメニューが日蓮さんの時代からあったわけ

ではないが、外房の大自然とあっさり蕎麦に四箇格言を
重ねたら、見えなかったものが見えた気がした。
「真っ直ぐな人だから世間的に曲がれなかったんだよな」

実際、地獄に堕ちても生ぬるいような念仏坊主はいるし、
悟りすまして偽善という悪魔が取り憑いた禅坊主もいる。
単なる祈祷師に過ぎぬ真言坊主や修学旅行以外に存在
価値のない奈良の観光寺院など、周知の事実だ。

さて明日は大阪。ゆえあって某宗の面々と会う。
ワシは、日蓮さんを見習って曲がらずにいよう、と思う。

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コメント

和尚様

房総の地に立たれただけで、日蓮上人のパーソナリティーを瞬時にご理解されるとは、さすがですね。
日蓮上人を理解するキーワードは「正直」です。
地方によっては、ひたすら真っ直ぐになるよう木を削るカンナのことを「正直」と呼ぶそうですよ。

>桃青様
もったいなきお言葉、恐縮至極に存じます。
明日、大阪で会う予定の某宗(ヒント:亡国と呼ばれた)面々に、果たして鎌倉仏教の祖師方に共通する「正直さ」が通用するかどうか、一抹の不安は拭えませんが、「愚直」ならワシの得意とするところですので、一向一揆の竹槍を心に掲げ、行って参ります。
ちなみに、親鸞と日蓮さんには、共通したローカル体験があるんですよ。それは、日本海と太平洋を目の当たりにして暮らしたこと。親鸞は越後に流され、その後、常陸の国へとやって来ました。この、ふたつのまったく異なった「海」のイメージが、親鸞・日蓮両者の思想形成に多大な影響を与えたであろうことは、その著作等を拝読して窺い知ることが出来ます。

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