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『スラムドッグ』

超必見☆。インド映画:『スラムドッグ$ミリオネア』
断言しよう、スピルバーグ作品を十本見るよりこの一本、と。
ムンバイに暮らす貧しいイスラム少年が主人公、という設定
だけでも、他のどの国も真似できない。
アカデミー賞8部門受賞は、アメリカの良心だと思いたい。
日本で「クイズ$ミリオネア」の名称で放送されている番組は
世界各国が版権を共有し、それぞれ国柄でアレンジを加え、
人気を博している。インドではヒンディー語の、
『Koun Banega Caloure Patty(誰が億万長者になるか)?』
というタイトルで放送され、絶大な高視聴率に、
「映画館の客入りが悪くなった」
と“アジア最大の映画王国”の業界人が訴えたほどだ。
初代番組司会者は国民的大スター:アミターブ・バッチャン。
一時休止した後、日本にもファンが多いシャー・ルク・カーン
の司会で特番として復活した。

さてこの映画、司会者役のアニル・カプールに注目。
80年代後半に青春スターとして頭角を現し、90年代ヒット作
には必ず出演していた演技派俳優。彼の主演で、日本でも
公開された『1942 a Love Story』は、不朽の名作だ。
(独立前夜の北インドを舞台にした物語。“ガンディー主義”
だけではない、民衆の血と抵抗を描いた魂を揺さぶる傑作。
現在もネット通販等でDVD購入可能。英語字幕付き)
今作のアニルは、若い無名の主演者を目立たせるワキ役に
徹しつつ、渋い演技で見事に画面を引き締めている。

それに、もうひとつ。こちらは是非とも大注目☆の点。
警察の取調室シーンでは、スクリーンの左側中段辺りに目を
配って欲しい。刑事の背後に、なんとアンベードカル博士
肖像
が祀られているのである!
さらに物語上で、刑事が少年に、1000ルピー札に印刷された
マハートマ・ガンディーの絵を指し示した時、少年は、
「名前なら聞いたことあるよ」
と笑い飛ばす。 これは、一般的インド映画でも、またインドを
舞台にした外国映画でも、前代未聞!と云って良い。

虐げられた貧しいイスラム少年が取り調べを受ける部屋には、
人間解放と仏教復興の指導者:アンベードカル博士が祀られ
ており、少年は、『偉大なる魂(マハートマ)』を、鼻で笑う。
ここに込められたメッセージを見逃してはならない。

「This is real India(これがインドの本当の姿です)」
少年の台詞である。それに対し、お人好しな米国人観光客が、
「わたしが本当のアメリカを見せてあげるわ」
まさに、『9.11』以後の世界を暗喩した名場面であった。

さあ!何をさておいても『スラムドッグ$ミリオネア』を見よ!
そして、メッセージを読み取れ!

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