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DNA

些か旧聞に属するが、「宗教ネタ」なので取り上げようと思う。
石川県の宗教屋が安っぽいガラス製の置物を『ご真体』と称し、
信者にひとつ100万円で売りつけていた、と。
そいつのDNA情報を入れたチップが張り付けてある(?)ので
開運厄除けに御利益がある、とかなんとかセールス・トーク。
結局、宗教法人の資格がないため個人の所得隠しと見なされ、
追徴税額は重加算税を含め、およそ5億3000万円、だそうだ。
・・・うーん、詐欺の手口としてはシンプル過ぎますねえ。
かつてこれとまったく同じビジネスを、オウム真理教がやってた
わけですが、すっかり忘れられちゃったんですね。残念です。

「人の弱みにつけ込んで」
たしかに、それは大罪です。人倫の根本にもとる悪行です。
ですが“開運厄除け”というファンタジーに100万円も払える人が
いる事実を、弱者=無垢、で塗り込めてしまうのも問題ですね。

また、騙される状況を放置していた責任はないのでしょうか。
石川県といえば、昔は『加賀の一向一揆』で知られた浄土真宗の
とても盛んな土地柄、で・し・た。
今回、宗教屋が売っていたガラスの置物には「南無阿弥陀仏」が
刻まれており、詐欺師にしてみれば、ローカル色に合わせただけ
なのでしょう(千葉県なら「南無妙法蓮華経」にしてたかな)。
しかし、あらゆる呪術、巫術、占術を真っ向否定する親鸞教義の
メッカだったはずの地方で、こんな開運グッズに需要が発生した、
という現実は、ゆゆしき事態だと思いますよ。

閑話休題。
先日、お寺の奥様がたの勉強会に講師として招かれた。
僧侶の母でもある貴婦人たちに、世襲制がもたらす危機を訴えた
つもりだった。

「八百屋のおかみさんで、ピーマンとカボチャをおなじ色だから、と
まちがえるひとはいません。魚屋のおかみさんで、アジとサンマの
見分けがつかないひともいませんね。お寺の奥様がたは、仏教を
どこまで説明できますか?」

辛口のレトリックであったが、遠慮せず話して良い、との主催者の
言葉を真に受け、つい熱く語ってしまった。
のちに、感想をまとめたアンケートを読んで、呆れ果てた。
「私の里は四百年以上続いた名刹で、いまの寺も由緒があります。
商店と同列に扱われたのは不快でした」

DNAだのみ、は日本の仏教界にも巣喰っている。

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