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ダキニうどん

「なんかキョーレツな“念”が漂ってる街っすねえ」
ごく最近知り合った『怪談&都市伝説』専門のサブカル系
ライター氏が言う。
場所は川崎。薄暗い裏通りにある韓国家庭料理の店。
「なんかルサンチマンが渦巻いてる的な」
このライター氏、日頃から周辺環境を妖怪変化で固めてる
徹底した人物。例えば、普段の食べ物の呼称についても、
コンビニでおでんのバクダンを注文するとき「目玉親父」と
指差し、喫茶店ではフレンチ・トーストを「ぬりかべ」と言い、
或いはピザを「墜落したUFO」と呼び、中華屋では春巻きを
「一反もめん」と言って断固として譲らないことをポリシーに
しているそうだ。てか、意地の張りどころが違う気がする。

「今日、聞きたかったのは『五色不動』のことなんですけど」
あ?江戸の。え~と、天海が関わってたとかいうアレ?
「太田道灌が江戸に結界を張るため建立したと伝えられる
『七森稲荷』に対抗して、後進の徳川幕府が、お不動さんを
担ぎ出した、という説なんですが」
天海や道灌がそれぞれ具体的なプロジェクトの立ち上げに
直接関与してたかどうかは知らないけど、こういう話はその
神話を共有する者の間で共同幻想としての“念”が生まれ、
勝手に独り歩きを始めるもんだからね。
「率直な疑問として、キツネとお不動さんじゃ勝負にならない
と思うんですけど。なんつーか、弱い者イジメ的な」
いや、実は稲荷信仰の背景には、インドの黒魔術が関係し
てるんだよ。外法(げほう)、つまり呪詛だけど、人間の死を
一カ月前に予知してその心臓を食らう、『ダーキニー』という
悪魔の使いがキツネやイタチで、それが日本に伝来したと。
インドでは、ダーキニーのためにネズミを丸揚げしてお供え
してたのを、日本では油揚げで代用するようになった、とも
言われてるんだな。あくまで一説だけどね。
「じゃ、不動V.S.キツネの勝敗は・・・」
サーベルで凶器攻撃したミスター不動の反則負け、かな。

まあ、南光坊天海は『宗旨人別』、すなわち信仰する宗派に
よって人間を階級分けする、日本の『カースト制度』を作った
張本人ともいわれているから、弱い者イジメっていう路線も、
あながち無くはないと思うけどね。
「僕、今日の昼、駅の立ち食いで、キツネうどん喰っちゃった
んですよお。なんか夢に出て来そうだなあ」

彼がその後、ダキニうどん、或いはダキニ寿司と言うように
なったかどうかは、さだかでない。

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