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四苦医療

先週は老親が転院するためのリハビリ施設を何ヶ所か面談
して回った。
これまで病院側から段階的な経過報告もなく、いきなり、
「えー、ココとココとココを訪ねて下さい」
と言われたので、ふうん、そんなもんか、と指示に従った。
結果はどこも満床。
その後、病院受付へ毎月の入院費を支払いに行ったら、
「電脳さんは長期になりましたので先月分から金額が下がり
ました。改めて計算してお知らせ致します」
・・・なんだ、そういうことか。安いお客、ってわけね。

医療問題。皆が平等に直面せざる得ない壁。
ワシ自身も一昨年、約十箇月近く通院した経験があり、また
その時は一番最初に紹介状を携えて行った大病院で
「専門医が木曜だけの出勤ですので」
と門前払いを喰った。ちなみに、ワシが行ったのは金曜日。
顔面蒼白で足元がおぼつかない患者に、一週間待て、と。

もちろん良心的で誠意溢れるドクターもいる。
幸い、ワシの知人には“斯界の権威”と称される医師もいて、
時々電話で相談に乗ってもらっている。
ただ、なにぶんサイエンスの世界の住人だけあって、微妙な
言語表現のニュアンスや心情的配慮はあまり期待できない。
いわば『スター・トレック』のMr.スポックみたいな感じだ。
「和尚、それは論理的ではありませんね」

仏教で云う『四苦』。生・老・病・死。
死、は消滅ゆえに感情処理のしようもあるが、生・老・病には
その前後にリアルで生々しい現実が連続する。
また『四苦』を自分個人の問題として捉えているうちは立派な
御託宣を垂れる(葬式はいらない、とか?)こともできようが、
自分以外の人の四苦を眼前にした時、果たして、どれだけの
人間がスポック風に振る舞えるだろうか。
その意味で『四苦』の現場に日々立ち向かっている医師には
心底から敬意を表する。

苦、のうちにいる時、人は、理念も思想も喪失する。
生存本能だけの動物に戻る。
むしろ、そこにこそ「生」の本質が在るのではないか。
その混沌とした、あたかも大蛇が鎌首をもたげたような「生」
と対峙せずして、いかなる思想も成り立ちえない。と思う。

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