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『ソウル・パワー』

様々な市場から“本物”が敬遠されるようになって久しい。
ポップであることが妥協を前提とし、みずから進んでクソ
になるのを受け入れる意味になってから、ずいぶつ経つ。
だから、久々に問答無用の本物を見せつけられた。

映画『SOULPOWER』 LIVE & DOCUMENT
at Kinshasa, Zaire 1974 September

拳闘史に「キンシャサの奇跡」と刻まれたモハメド・アリ対
ジョージ・フォアマンの一戦に先駆けて、ザイールで開催
された空前の大コンサート『ザイール'74』。
James Brown、Spinners、Bill Withers、B.B.Kingらソウルの
大御所が一堂に会し、彼らのルーツたるアフリカの大地で
超絶的パフォーマンスを次々に披露、聴衆を熱狂させた。
その模様を克明に記録したのが、この映画だ。
しかも人種差別問題に正面から言及しており、アリが例の
口調で白人メディアを挑発するシーンは必見だ。
「奴隷を解放したくない。図星だろう?」

ザイールは、現在のコンゴ共和国である。
首都:キンシャサ。ベルギーによる植民地支配から1960年
独立、その後の内乱とベルギー軍の介入でコンゴ動乱が
起きる。1965年、クーデタによりモブツ政権が誕生、71年、
国名をザイールに変えた。77年まで独裁政治が続いたが、
同年5月、民主化勢力によってモブツ政権が倒れ、今日の
コンゴ共和国となった。
映画の中で印象的な場面の一つに、市街へ土産物を買い
に出かけた大御所らが、おなじアフリカン同士でありながら
英語とフランス語のため言葉が通じなかったシーンがある。
文化、言語、宗教、そして何よりも人間としての尊厳。
あらゆるものを奪われた過去を背負いながら、彼らはその
熱き魂(SOULPOWER)で立ち上がる。

この作品で演奏される音楽をブラック・ミュージックといった
カテゴリーでくくるのは、感性が貧困、といわざるえない。
ソウル、をジャンルの名称としか認識できないなら、それは
音楽そのものが“わかってねえ”証拠だろう。
<剥き出しの魂>
これにはPUNKであろうとマリアッチであろうと浪曲であろう
と関係ない。優れたパフォーマンスは、皆、ソウルなのだ。
まさに SAME BEAT である。

「俺はれっきとした人間だ(I am somebody)」
ラストで語られるJ.B.の言葉。 ・・・超必見☆の映画だ。

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