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『ペルシャ猫を誰も知らない』

『ペルシャ猫を誰も知らない』
イラン映画『ペルシャ猫を誰も知らない』を観た。
(No One Knows About Persian Cats)
反英米主義そしてイスラム法により若者文化が厳しく
規制された首都テヘラン。
だがそこには、ROCK、BLUES、HEAVY METAL、HIP
HOPに魂を燃やす若者達の知られざる姿がある。
バフマン・ゴバディ監督は当局に無許可で撮影を敢行、
機動性と編集機能を持つ最新カメラS1-12Kを縦横に
駆使し、実際にテヘランの地下や路上で活動している
若きミュージシャンらをセミ・ドキュメンタリーの手法で
活写していく。二転三転の物語展開、疾走する映像、
随所に織り込まれるビデオ・クリップなど、全てが見る
者の感性を真正面から殴打する。
音楽が、若者の怒りであり、世界を変える力にもなり
得る・・・西側では70年代の終わりに消滅してしまった
「そのちから」が、いまテヘランにある。


ワシが個人的に強く惹かれたミュージシャンは牛舎で
練習するヘビメタと、あくまでもストリートにこだわりを
持ち続けるラッパー。
ヘビメタ・バンドは技術レベルの高さはもちろんのこと、
リズムの取り方が素晴しい。これはあくまで推測だが、
彼ら自身が意識するしないに関わらずスーフィー音楽
の影響を受けているのではないか、と感じた。
ラッパーはイスラム教徒として“言の刃”を研ぎ澄ます。
「神よ、目を覚ませ!」
イラン社会が抱える矛盾、貧困、制度不備など、神は
なぜ黙って見てるだけなのだ?
ゴミの山に埋もれて生を受ける赤ん坊がいるこの国で、
核開発に膨大な予算が注ぎ込まれている。
唯一無二・全知全能の偉大な神は、眠っているのか?
神(良心)よ、どうか今すぐ目を覚ましてくれ!


ゴバディ監督は、本作の関連で二度に渡り来日計画を
立てたが、日本政府はヴィザを発給しなかった。
自由を弾圧するイランの国家権力に膝を屈し、事勿れ
主義でやり過ごそうとする日本政府の、腑抜けな判断
のせいである。この夏、超必見☆の音楽映画だ!

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» ペルシャ猫を誰も知らない [LOVE Cinemas 調布]
カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を獲得したイランのクルド人監督バフマン・ゴバディが、テヘランを舞台にとあるミュージシャンカップルを中心に描いた青春音楽ドラマだ。その殆どが実在するミュージシャンたちの音楽シーンを撮影するために、監督は当局に無断でゲリラ撮影を敢行したという。楽曲に併せて流れるテヘランの現実は、あまりにもリアルで、既視感のカケラもない。... [続きを読む]

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