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ついに今週15日『必生 闘う仏教』が店頭に並ぶ。
頁数二百は、読書家にとって雑誌程度に物足りなさを
感じさせる紙の量かも知れない。
だがそれは絞りに絞り、幾度も鍛造を繰り返した鋼鉄
の言葉たちである。ゆえにシンプルかつストレート。
或いは佐々井師の姿は、現代日本の知識人の目には、
驢馬にまたがり風車小屋(大本山の大伽藍)へ向けて
突進するドンキホーテと映るやも知れぬ。
だが佐々井師が闘っている相手は、なに宗なに派など
といった、そんな小さなものではない。
自由・平等の実現を阻む大国インドの闇。それは、あら
ゆる人間が心のどこかに隠し持っている陰湿さや残忍
さが凝固した、現世の地獄・・・。それと闘っているのだ。

「私は徳の高い僧などではありませんし、聖人君子のよ
うに思われたくない」(『必生』本文より)
この独白こそ面目であろう。
佐々井師の生き方はいにしえの高野聖に近いといえる。
もしくは念仏聖、野の法華行者。つまり、市井の菩薩だ。
実際「日本人僧:佐々井秀嶺」の思想は空海の宇宙観、
親鸞の懺悔、それに日蓮の情熱が三本柱を成している、
と編者は個人的に理解している。

日本のマスコミ等で“インド通”として売っている学者は
たいがい佐々井師の存在自体を無視する。
かの国の知識人階級と折り合いを付けていくためには
そうしたほうがなにかと都合が良いからだ。
文化サロンでケーキと紅茶を嗜みながら、屁のツッパリ
にもならない“日印友好”という名の造花を愛でている。

本書の定価735円(税込み)はカレーライス一杯分だ。
カレーの美味しい食べ方は、出来立て熱々をガア~ッと
かっこむこと。学者や知識人は、
「このカレーが美味しいのはジャガ芋の切り方がどうの、
スパイスが〇〇gだからこうの、なんたらかんたら」
そんな蘊蓄を並べ立てるうちにカレーはすっかり冷めて
しまう。冷めたカレーほど不味いものはない。

さあ、熱々のササイ・カレーをガッツリ喰おう!

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