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『RAAVAN』

東京国際映画祭。インドの参加作品『RAAVAN』
観てきました。
この映画はヒンドゥー教神話「ラーマーヤナ」の翻案
であり、インド人なら思わずニヤリとする設定が随所
に盛り込まれてますが、もちろん神話を知らなくても、
充分に楽しめる作品となっています。
とはいえ一応、元ネタの粗筋を紹介しておきましょう。


ラーマ神にはシーター姫という恋人がいた。
だが彼女に横恋慕したランカー島の魔王ラーヴァナ
によって、シーターは誘拐されてしまう。
恋人を奪還するべくラーマは弟のラクシュマナと共に
ランカーへと向かう。ところが、彼らの行く手を海原が
さえぎる。そこへ現れたのが猿神ハヌマーン。
この超能力を操るSuper Monkeyに助けられランカー
へ渡ったラーマ兄弟は、激戦の末ラーヴァナを撃退、
無事にシーターを救い出す。
しかしラーマは、彼女と魔王のあいだに“何かあった
のではないか”?と、嫉妬してしまう。
そこで、恋人の疑念を晴らすためシーターは・・・!


とまぁ、これぐらいにしときましょう。
その物語を現代に置き換え、魔王の視点から描いた
のが映画『RAAVAN』です。ちなみに「ラーヴァン」とは
サンスクリット語「ラーヴァナ」のヒンディー語発音。
また余談ながら超能力ザルが主人公を助けて異郷へ
渡り、悪魔を退治する、というモティーフは『西遊記』の
元ネタにもなっているようです。
さて『RAAVAN』で特筆すべきは、悪魔と呼ばれる人々
がカースト差別の犠牲者として描かれていること。
古今東西、神話世界で“悪魔”の役割を背負わされて
いるのは征服された先住民族ですね。
インドのカースト制の起源は、アーリア人の侵略による
ドラヴィダ人征服の歴史といわれています。
(『必生 闘う仏教』集英社新書、80~83頁参照)


この映画の主人公:極悪人「魔王」ビーラーは、差別と
貧困に喘ぐ民衆から神の如く敬われています。
それはあたかも、90年代初めに山際素男先生が発表
したダコイット(=インド山賊)のルポを想起させます。


そして、次の『こぼれ話③』にもつながっていきます。

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