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破天

破天
破天
写真上はナグプール郊外マンセルにある文殊師利菩薩寺
境内に建てられた、故山際素男先生顕彰碑。
下は現場にて仕上げ作業を陣頭指揮する佐々井秀嶺師。
流麗な筆致の碑文は、山際先生の盟友にして元三一書房
編集:増田政巳氏。日本文と英文で刻まれている。
冒頭、佐々井師の存在を初めて祖国の同胞に知らしめた
三一書房刊『不可触民の道』から付記が引かれ、
「最も深い真実は、最も深い苦悩と、その苦悩との戦いを
通してしか生まれえないものであろう。インド仏教徒、不可
触民の人々は、その意味において最も人間的真実を語る
資格を持ち、語りうる人々ではないだろうか」
と高らかに宣言し、大乗仏教発祥の聖地に屹然と立つ。
(除幕式は写真家:山本宗補氏が勤めた)

山際先生は『~の道』の中で佐々井師との初対面を以下の
ように記録している。
「案内を乞うと朱の衣をまとった僧侶が奥から現れた。一瞬
〝異相〟をその人物に感じた。日本人だ。」
のちに佐々井師本人から当時のことを聞いたが、
「いや、あん時はもう、身なりが一番ひどくてねえ。髪も髭も
伸びてたから、汚らしく見えたんじゃないかなあ」
故先生が異相を感じたのはそのような容貌のことではなく、
全身から発せられる〝気〟ではなかったのか。
ちなみに『~の道』に収められた写真では髪も髭もきちんと
剃り上げられている。
山際先生52才、佐々井師45才。運命の出会いだった。

その後、先生はアンベードカル博士畢生の大著の完訳、
『ブッダとそのダンマ』(光文社新書)
そして佐々井秀嶺師の半生を描いた評伝小説、
『破天』(同上)
を世に送り出した。
山際先生の御功績は、まさに曇「天」を「破」る日輪である。

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