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生誕祭(3)

生誕祭(3)
生誕祭(3)
生誕祭(3)
群衆はどんどん膨れ上がっていく。
佐々井師が乗った山車の前方では巨大スピーカーを
搭載した小型トラックがとてつもない音量で仏教歌謡
(Buddhit's POP?)を流し、仏教徒青年のDJ君が、
「今夜はオールナイトだずぇい!」
とばかりに、ノリノリのナンバーをノンストップ。
インドの宗教式典に音楽は欠かせないものであって、
落ち着いた聖歌はもちろん、ダンスをこよなく愛する
民衆には、ダンサブルな曲こそ彼らの宗教的感動を
ストレートに表せるものなのだ。

「Bhaaiyaa, film song chaahiye!」
(お兄さんってば、ボリウッドのヒット曲かけてよ!)
女の子たちからDJ青年にリクエストが飛ぶ。
DJ君は、モテ・チャンス到来っ、とあらかじめ用意して
いた“勝負曲”を投入。
『Desi GIRL(直訳:国産娘)』
仏教徒大爆発。浅草三社祭と岸和田だんじりとリオの
カーニバルと阿波踊りと夏フェスと「ええじゃないか」を
一緒くたにして、カレー鍋にぶち込んだような騒ぎ。
もう、なにがなんだかわからない。
そもそもバングラ・ビートはスィク教徒(頭にターバン、
髭面でお馴染み)の音楽だったはず。見れば人々の
中にはイスラム教徒らしき面々もちらほら。
・・・とにかく、これでいいのだ。
取り澄まして粛々とおこなわれる「白塗り」でも似合い
そうな式典では、最下層民衆が参加できない。
この、考えようによっては不謹慎、とも思える熱狂こそ
佐々井秀嶺師が民衆と一体化している証拠なのだ。

若者たちは自分のダンスを佐々井師に見てもらおうと、
代わるがわる山車の前へと躍り出る。
それに応え、佐々井師は本当に嬉しそうな顔で、彼ら
ひとりひとりに手を振る。そのため山車は、たびたび
停まらざるをえず、結果、行進全体が停滞する。
山車を操縦するおじさんの目付きが疲労とイライラで
怪しくなってきた。仏教会の責任者も腕時計と行進を
交互に見ながらヤキモキしている。

山車の上では佐々井師が、夜空の上では「仏月」が、
微笑みながら人々を見守っていた。

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