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『反骨のブッダ』

  • 高山龍智: 『反骨のブッダ』インドによみがえる本来の仏教(コスモトゥーワン出版)

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南天の白蓮(3)

南天の白蓮(3)
南天の白蓮(3)
南天の白蓮(3)
「震災で亡くなられた方々の慰霊碑を建てる」
去る4月11日、東日本大震災物故者初月命日にあたり、
ナグプールの佐々井秀嶺師は宣言した。
「大乗仏教発祥之地マンセル遺跡に日本仏教の宗派を
越えた慰霊碑を建立する」
言ったことは必ずやり遂げるのが佐々井師流。費用は
御自身が供養した。昨秋に刊行した『必生 闘う仏教』の
印税収入を、全額投じたのだ。
「買ってくれたひとの中には、大震災で亡くなられた方も
おられたと思う。だからお返しするのが当然だよ」
とはいえ雨季のインド、連日の豪雨に造立作業は困難
を極めたが、陣頭指揮を取った佐々井師の気迫が天を
動かし、全日本仏教会長の御来臨にギリギリ間に合う
ことができた。文字通り、『破天』のひとである。

8月30日、法雨降り注ぐ午後、河野太通老師御一行は
マンセル遺跡に到着。
ここでも、待ち構えていたインド仏教徒の歓呼に迎えら
れた。その、あまりの騒ぎに一瞬戸惑った河野老師を、
佐々井師が手招きで先導する。
「こっちです。相手してるとキリがないですよ」
確かに、インド人が宗教行事で熱狂すると収拾つかなく
なるものだが、だからといって、素っ気なくできないのが
日本人である。結局、流れに任せるしかない。

一騒動の後、河野老師と佐々井師は黄色い(インド仏教
のカラー)幔幕で覆われた慰霊碑の前に立った。
あたかもその光景は法華経にいう「二仏並座」が現出し
たかの如くであった。東日本大震災物故者諸霊のため、
全日本仏教会長とインド仏教の指導者が肩を並べる。
河野老師の手に除幕式の紐が渡された。
静かに幕が外され、慰霊碑がその姿を現す。
「Bhagvan Buddha Ki Jay!」(仏世尊に勝利あれ!)
インド仏教会青年部の有志が声を上げた。彼らは、この
日のため昼夜を問わず作業に没頭してきたのだ。
ひとりの青年が言った。
「僕は日本へ行くお金もないし、日本語も分からないから、
今現に困っている日本の人達を助けてあげられません。
だからせめて、同じ仏教徒としてお手伝いをさせてもらい
ました。Namo Buddha。」

次いで、全日本仏教会長に導師をお願いし、開眼法要が
始められた。

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コメント

おひさしぶりです。ごぶさたして申し訳ありません。
佐々井和尚様が被災者のためにご帰国されていたとは存じませんでした。そして、慰霊碑まで建立されたとは…
なんという、なんという有り難いことでしょうか。
私は相変わらず些事で悩み、愚かな日々を送っておりますが、佐々井和尚様、電脳和尚様の私心を投げ打った尊い行いを知るたびに、恥ずかしくなります。
相変わらず残暑厳しき折、くれぐれもご自愛を。
合掌

ただ、ひたすらありがたいです
遠く離れたインドで、こんなに大きな尊い思いを届けてくださって。
本当にありがとうございます

自分もできるとこをやっていきます
必生

>HIROMI様
こちらこそお久しぶりです。今回の慰霊碑には、日本仏教各宗から宗派を超えて願主としてお名前をお借しいただいた尊宿が数多くおられます。慰霊碑の向かって左側にすべての方々の所属宗派と御尊前が刻まれておりますが、個人情報を保護する意味から写真での公開は控えさせていただいております。合掌

>cheemaru様
一つ残念なことは今回のこの出来事、地元のマスコミでは大々的に取り上げられ(地方TV局が五社も取材に訪れ、またインド仏教会が運営するチャンネル『The Lord Buddha』ではムンバイをはじめとするマハーラーシュトラ州全域で放送され)ましたが、肝心の日本のメディアが、首相交代と同じタイミングだったとはいえ、まったく関心を示さなかったことですね。

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