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『反骨のブッダ』

  • 高山龍智: 『反骨のブッダ』インドによみがえる本来の仏教(コスモトゥーワン出版)

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道標

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去る8月30日、インド中央ナグプール市の下町にある
インドーラ寺において佐々井秀嶺師78才の誕生会が
開かれた(数え年。満年齢では77才)。
昨年は、東日本大震災物故者追悼のため佐々井師
本人の意思により開催が見送られ、代わって慰霊碑
開眼入魂式が勤められた。よって二年ぶりの祝祭。

払暁から本堂に詰め寄せる仏教徒たち。
母国日本では知られずとも、佐々井秀嶺師の存在は
インド民衆、特に被抑圧者階級(Dalit)の人々にとって
指導者であり、太陽であり、そして父でもある。
みな一様に胸弾む思いでこの日に臨んでいるのだ。
異国の民衆からこれほどまで慕われている日本人が
我々と同じ時代に生きていている、という奇蹟。

開式に先立ち、参加者全員で東日本大震災犠牲者の
ため祈りを捧げる。
来賓のスィク教徒(“髭にターバン”がインド人のマス・
イメージにもなっている宗教)の代表者も合掌し、
「Buddham Saranam Gacchaami……」
と仏教の三帰依五戒文を唱和。ちなみにスィク教では
カースト差別を認めず、その教義的補強として、仏教
復興運動の先駆者アンベードカル博士の思想も導入
している。祈りに引き続いて、来賓の挨拶。
「バンテー・ジー(佐々井師)とはずいぶん長い付き合い
ですが、とにかくブレないんだ、この人は。いつも前を
見ている。だから私は、同じ方向を見ていれば迷わず
進めるので、楽なんだ(笑)。ここに、最良の道しるべが
いらっしゃるんだからね」
Patak ka stambh 《道標》。スィク教代表はユーモアを
交えながら説法のような祝辞。満堂の参加者が湧く。
それを受けて佐々井師が一言、
「私は道しるべのように黙って突っ立っているわけじゃ
ないよ。やかましく文句も言うし、居眠りもする」
そうだそうだ!と囃す声。爆笑の渦。

この日は夜の11時過ぎまで、寺の周囲では佐々井師
誕生を祝う民衆の讃歌が絶えることはなかった。

【写真①】佐々井師とスィク教の代表、東日本大震災
犠牲者に祈りを捧げる。
【②】本堂を埋め尽くした民衆。
【③】先を競うようにして佐々井師に花を捧げる人々。
【④】翌日の地元紙朝刊は第一面で佐々井師誕生会
を報じた。

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