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法灯

法灯
法灯
写真上は、今から20年前の佐々井秀嶺師の肖像。
釈尊成道の仏教根本聖地ブッダガヤー大菩提寺を
背景に、法灯を掲げ、胸に法華経の経巻を提げて、
眼光炯々、一点を見据える。大地には無数の民衆。
当時57才。人間の熱がたぎっている。
これは、今年の佐々井師の誕生日祝いに仏教徒の
画家が1992年『ブッダガヤー大菩提寺管理権奪還
闘争』の写真をもとに、描きあげたものだ。

大菩提寺がその管理をヒンドゥー教徒に横奪されて
久しい。20世紀初めまで境内では神への生贄として
山羊の首が刎ねられ、ブッダの尊前は鮮血で染めら
れていた。ちなみに彼らの言い分は以下の通り…。
この世界は創造・維持・破壊の三つの時代より構成
され、創造神ブラフマーから世界の維持を託された
ヴィシュヌ神はさまざまな化身を表して世界を守る。
だが、破壊神シヴァへとバトンタッチするには正しい
ヒンドゥー教が栄えていては滅びる理由がない。
そのためには、邪教がはびこり、魔族が栄えて世の
中が乱れる必要がある。そこで九番目の化身ブッダ
となって邪教の仏教をひろめた。だから大菩提寺は
ヒンドゥー教寺院でいいのだ、と云々。

笑ってはいけない。本当にこんな世迷い言のために
何百年も根本聖地が蹂躙されてきたのである。
1992年、佐々井秀嶺師は、遂に本格的な大菩提寺
管理権奪還闘争を開始(1987年まではインド国籍で
なかったため内政干渉にならぬよう注意していた)。
のべ5000kmに及ぶ抗議の大行進に始まり、断食や
座り込み、またその間、強制排除や身柄拘束など、
数々の弾圧を受けながら、不撓不屈の闘いは今も
続けられている。
写真下は、法灯を掲げる現在の佐々井師。
「とにかく使命感だよ。どうこういった理屈じゃない。
やらない言い訳を考えてるヒマがあったら、やれる
ことをやったほうがいいに決まってるじゃないか」

いま日本は、東北被災地復興という“奪還闘争”の
さなかにある。
宮城県山元町のボランティア・グループの言葉、
「故郷の空に笑顔充ち溢るるまで」
まさに使命感。共感と連帯の、大乗菩薩道だ。
そして、グループが掲げる法灯は、
「えにし」
凡百の世迷い言を一蹴して余りある、人間の熱。

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