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亘理の仏①

亘理の仏①
亘理の仏①
亘理の仏①
「東保育所が解体される…」
知らせを聞いて居ても立ってもいられなくなった。
宮城県亘理郡山元町立東保育所。
昨年3月11日、津波で多くの幼い命が失われたこの
地は、今日まで地元の人々によって供養が勤められ、
去る6月にはインド仏教指導者佐々井秀嶺師も慰霊
に訪れた“小さきほとけの薗”である。
その節に御縁を授かった山元町の復興団体、
『居酒屋源さんボランティア本部』

http://izakaya-gensan.seesaa.net/
に早速連絡を取り、ご多忙の中、お時間を都合して
いただけることとなった。
解体される前にもう一度子供達にお参りしたい。
拙の単なる一方的な自己満足に過ぎないかも知れ
ない申出を、本部の方々は快く受け入れて下さった。

リーダーの通称「源さん」と、事務担当の方と三人で
東保育所を訪れる。
源さんは毎朝ここで線香を手向け、子供達の冥福を
祈っている。祭壇には“義足の禅僧”道順師が献納
した地蔵尊が祀られている。源さんが言った。
「なんか空気が明るくなってる気がしますね」
確かに佐々井師のお供で6月に訪れた時より《気》が
光明と温みを含んでいるように感じられる。あの日も
雲が低く垂れ込めていたが、何かが変わっている。
地蔵菩薩の大慈悲、そして“生きた地蔵”佐々井師の
お力によるものであろう。

読経一巻。
目に見えない子供達を思いながら声を張っていると、
なぜか一緒にお遊戯してるような心持ちになり、自然
にテンポが上がっていった。坊主としては失格だろう。
だが、子供達が笑ってくれたら、冥利に尽きる。
法要を終えて振り向くと、事務担当の方が、
「気持ち良くなっちゃいました」
そう言って下さった。

東保育所へ行く前、源さんに近隣の被災地を案内し
ていただいた。その道すがら、曇天の雲が龍の如く
蛇行している一角に、かすかな虹が見えた。
あれはきっと“小さきほとけの橋”だったのだろう。

【写真上・中】解体が決まった山元町立東保育所。
【下】インドの佐々井秀嶺師。

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